電気回路を学ぶ上で、
もっとも基本となる部品が
抵抗(レジスタ)です。
実際の電子工作や実務においては
「種類」や「許容できる電力」などの
実践的な知識が
非常に重要になってきます。
この記事では、
素子としての「抵抗」について
詳しく解説していきます。
1. 抵抗の仕組み
抵抗は、文字通り「電流の流れを制限する(邪魔をする)」ための電子部品です。
よく水鉄砲やホースに例えられますが、ホースの途中をギュッと指でつまんで細くすると、水の勢い(電流)が弱まり、つまんだ部分に水圧(電圧)がかかりますよね。これが抵抗の役割です。回路に過剰な電流が流れて壊れるのを防いだり、狙った電圧を作り出す(分圧する)ために欠かせないパーツです。
2. 実際の抵抗の種類
大学の実験や実際の電子工作では、目的によって様々な種類の抵抗を使い分けます。
炭素皮膜抵抗(カーボン)

- 最も安価で一般的な抵抗
- ベージュ色のボディが特徴
- 精度は誤差±5%程度で実験用
金属皮膜抵抗(キンピ)

- 温度変化に強く高価
- 誤差±1%程度で高精度
- 正確な測定回路などに使用
チップ抵抗(SMD)

- スマホやPCの基板に使用
- 米粒より小さい
- 機械で自動実装
セメント抵抗

- 大きな電力を消費する抵抗
- モーターの制御回路などで使用
- 白い四角い形が特徴
3. 値の調べ方(カラーコード)
小さな抵抗は数字が直接印刷できないため、「色付きの帯(カラーコード)」で抵抗値を表します。通常は4本、または5本の帯が印刷されています。
| 色 | 覚え方 | 数字 | 乗数 (10のX乗) | 許容差 (誤差) |
|---|---|---|---|---|
| 黒 | 黒い礼(0)服 | 0 | 100 (1) | - |
| 茶 | 茶を一杯(1) | 1 | 101 (10) | ±1% (F) |
| 赤 | 赤いニンジン(2) | 2 | 102 (100) | ±2% (G) |
| 橙 | 第三(3)者 | 3 | 103 (1k) | - |
| 黄 | 岸(4)恵子 | 4 | 104 (10k) | - |
| 緑 | みどりご(5) | 5 | 105 (100k) | ±0.5% (D) |
| 青 | 青二才(6) | 6 | 106 (1M) | ±0.25% (C) |
| 紫 | 紫式部(7) | 7 | - | ±0.1% (B) |
| 灰 | ハイヤー(8) | 8 | - | - |
| 白 | ホワイトく(9)ろう | 9 | - | - |
| 金 | - | - | 10-1 (0.1) | ±5% (J) |
| 銀 | - | - | 10-2 (0.01) | ±10% (K) |
| 無色 | - | - | - | ±20% (M) |
実践例:「茶・黒・赤・金」の4本帯の場合
「茶(1)」「黒(0)」「赤(×100)」の組み合わせなので、10 × 100 = 1000Ω(1kΩ) となります。
※最後に「金(±5%)」の誤差帯があるため、実際には 950Ω 〜 1050Ω の範囲内であることを意味します。
4. 回路設計の実践・雑学
知っておくべき実践知識
Topic 1. 「定格電力」に注意
抵抗には「何ワットの電力まで耐えられるか」という定格電力が存在します。一般的な電子工作のカーボン抵抗は「1/4W (0.25W)」です。
もし、100Ωの抵抗に 10V の電圧をかけるとどうなるでしょうか?
1W の電力が消費され、熱に変わります。1/4W の抵抗では耐えきれず、文字通り焦げて煙が出ます。回路を組むときはオームの法則だけでなく、電力の計算も忘れないようにしましょう!
Topic 2. 抵抗を買う時の注意点
お店で抵抗を買おうとすると、「4.7kΩ」や「5.1kΩ」はあっても、キリの良い「5.0kΩ」は売っていません。これは「E系列(E12やE24など)」という国際規格で値が決められているからです。
抵抗は製造時にどうしても誤差が出るため、「等間隔の比率(対数)」で値を刻むことで、どの値が必要になっても無駄なくカバーできる仕組みになっています。