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応用編定理・法則

ホイートストンブリッジ回路
内部抵抗を無視できる測定法

未知の抵抗の大きさを
測りたいとき、
普通はオームの法則(電圧÷電流)を
使おうと考えます。

しかし、電流計や電圧計の内部には
「メーター自身の内部抵抗」
存在するため、
測定器を繋ぐだけで回路の電流や
電圧が微妙に変化してしまい、
正確な値が測れません。

そこで登場するのが
ホイートストンブリッジ回路です。
この回路を用いて、未知の抵抗の値を
精密に測ることを「ブリッジ法」と呼びます。

1. 内部抵抗を無視できる理由

ホイートストンブリッジ回路は、真ん中の橋渡し部分(検流計)に「電流が全く流れない状態(0A)」を作り出します。

計測機器の影響を受けない

検流計に電流が流れないことで計測機器がエネルギーを消費しないため、計測機器の内部抵抗の影響を完全に無視できるます。

2. ブリッジの「平衡条件」とは?

真ん中の検流計(G)に電流が流れない状態を「ブリッジが平衡(へいこう)している」と言います。この時、4つの抵抗の間には非常に美しくてシンプルなルールが成り立ちます。

R1: 10ΩR2: 20ΩR3: 15ΩR4: 30ΩR5: GΩ12V

検流計に電流が流れないとき、クロスする(斜めに向かい合う)抵抗同士を掛け合わせた値は必ず同じになります。これがホイートストンブリッジの平衡条件です。

R1×R4=R2×R3R_1 \times R_4 = R_2 \times R_3

例えば、図のように抵抗が配置されている場合、10Ω×30Ω=30010\Omega \times 30\Omega = 300、もう一方も20Ω×15Ω=30020\Omega \times 15\Omega = 300となり、見事に一致しているため真ん中の橋には電流が流れません。

3. なぜこの式が成り立つのか?

平衡時(中央の電流が0のとき)、回路の各点における電圧の関係を整理してみましょう。

Step 1. 経路ごとの電流を定義する

中央に電流が流れないため、上側の経路に流れる電流をI1I_1、下側の経路をI2I_2とシンプルに置くことができます。

Step 2. 電位の等しさを式にする

中央の橋の両端で「電位(電圧の高さ)」が等しいことが平衡の条件です。したがって、左側の2つの抵抗での電圧降下は等しくなります。

R1I1=R2I2R_1 I_1 = R_2 I_2

Step 3. 同様に右側の電圧も等置する

右側の2つの抵抗についても、同様の関係が成り立ちます。

R3I1=R4I2R_3 I_1 = R_4 I_2

これら2つの式から電流I1,I2I_1, I_2を消去するように整理すると、前述の平衡条件の式が導き出されます。

実際に計算問題を解いてみよう!

未知の抵抗RxR_xを測りたいときは、このブリッジ回路に組み込み、真ん中の電流計が0Aになるように他の抵抗を調整します。そしてRx=R2R3R1R_x = \frac{R_2 R_3}{R_1}の式で計算すれば、超精密な抵抗値が求まります。

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