抵抗と並んで、電気回路に
無くてはならない部品が
コンデンサ(キャパシタ)です。
回路図では「C」という記号で表され、
主に「電気を一時的に蓄える」
という働きを持っています。
一見単純な役割に見えますが、
直流(DC)と交流(AC)で
全く異なる振る舞いをするため、
ノイズ除去や信号のフィルタリングなど、
回路の中で多彩な活躍をします。
1. コンデンサの性質と構造

コンデンサの基本構造は、2枚の金属板(電極)で、電気を通さない絶縁体(誘電体)を挟んだのものです。
直流と交流での違い
- 直流(DC)の場合: 電荷を貯めこみ、電流を通さないため「直流は遮断」性質があります。
- 交流(AC)の場合: 電圧の向きが常に入れ替わり、見かけ上は電流が流るので「交流は通す」性質があります。
2. 実際のコンデンサの種類
挟み込む絶縁体(誘電体)の材質によって、様々な種類が存在します。
電解コンデンサ

- 円柱の形をしたコンデンサ
- 容量が非常に大きい
- プラスとマイナスの極性(向き)がある
セラミックコンデンサ

- 丸く平たい茶色や青色のコンデンサ
- 容量は小さく高周波特性が良い
- プラスとマイナスの極性(向き)がない
フィルムコンデンサ

- プラスチックフィルムのコンデンサ
- 精度が高く、温度変化に強い
- プラスとマイナスの極性(向き)がない
電気二重層コンデンサ

- 非常に大きな容量を持つ
- バックアップ電源などに使用
- プラスとマイナスの極性(向き)がある
3. 値の調べ方(3桁の数字ルール)
セラミックコンデンサなどには、「104」などの3桁の数字が印字されています。これは抵抗のカラーコードと全く同じ考え方で値を読み解きます。( 抵抗のカラーコードの読み方はこちら)
基準となる単位は pF(ピコファラド) です。
- 左の2桁 (10) = そのままの数字
- 右の1桁 (4) = 0の数(10の何乗か)
| 印字 (コード) | pF (ピコファラド) | µF (マイクロファラド) |
|---|---|---|
| 102 | 1,000 pF | 0.001 µF |
| 103 | 10,000 pF | 0.01 µF |
| 104 | 100,000 pF | 0.1 µF |
| 105 | 1,000,000 pF | 1 µF |
※電子工作では「µF(マイクロ)」単位で会話することが多いため、104=0.1µF と丸暗記してしまうのがおすすめです。
4. 回路設計の実践・雑学
知っておくべき実践知識
絶対に間違えちゃダメ!「極性」と「耐圧」
コンデンサを扱う上で最も怖いのが「電解コンデンサの逆接続」です。
電解コンデンサにはプラスとマイナスがあり、足が長い方がプラス、側面にマイナスマークがある方がマイナスです。これを逆に繋ぐと、内部にガスが溜まり文字通り「パンッ!」と音を立てて破裂します。
また、「耐圧(定格電圧)」にも注意が必要です。「16V」と書かれているコンデンサに20Vをかけると壊れます。回路にかかる最大電圧の1.5倍〜2倍の耐圧を持つコンデンサを選ぶのが設計のセオリーです。
ノイズを食い止めるコンデンサ
マイコンなどのIC(集積回路)のすぐそばには、0.1µF(104)のセラミックコンデンサがよく配置されます。
これは「バイパスコンデンサ(パスコン)」と呼ばれ、電源ラインに乗ってきた高周波ノイズを、コンデンサを通して「グラウンド(GND)に逃がす(バイパスさせる)」役割を持ち、ICが誤動作を防ぎます。